食育に味わい教育を。食育の資格ならフードコンシャスネス研究所

 

しじみ先生とフードコンシャスネス的こころ 第1回 はじめまして、しじみ先生です!

ssごきげんよう! 学習院女子大学で食育に関する研究をしているフードコンシャスネス研究所 所長の品川明です。

子ども向けのワークショップの挨拶では、「しじみ先生ですよ」と自己紹介しています。なぜ、しじみ先生なのか?今回はそのことをお話したいと思います。

それは、とにかくしじみ汁が大好きで、シジミのおいしさに魅せられたからです。

これまで日本のシジミを30年以上にわたって研究してきました。研究を通して、シジミの凄さ・偉さ・巧みさに脱帽したからこそ、「しじみ先生」です。脱帽したお話やおいしいお話をするとそれだけで大学の半期分の講義ができるほど、シジミからいろいろなことを気づかされました。このことが、しじみ先生といわれる所以だと思います。

詳しいシジミの話はいつかお話しすることとして、今回は皆さんに親しまれるシジミの種類と名前の由来についてお話しましょう。

 

♪淡水にすむシジミ

1

3種のしじみ(日本シジミ研究所より)

今、日本で漁獲され、私たちが口にいしているシジミのほとんどが「ヤマトシジミ」です。和名で大和(ヤマト)と呼ばれるように日本のシジミの代表的存在です。日本全国の海水と淡水が混じる湖沼や河口の汽水域に生息します。

ほかには、セタシジミというシジミは淡水にしか生息できないふくよかな貝で、琵琶湖水系の特産種もあります。同じように純淡水産種のシジミがマシジミです。日本全国の水田周辺の小川に生息していました。近年ほとんど姿をみることができなくなりました。

それら3種を総称してシジミと呼んでいます。

 

♪一年中おいしく食べられるから「四時味」!?

なぜ、「シジミ」と呼ばれるようになったのでしょう。いくつか理由はあります。

1つ目は、貝殻の表面に横じわ(成長肋)が層になって縮んでみえることから縮貝(チヂムカイ)とし、チヂムは古語でシジムといい、シジムが転じてシジミとなった説があります。成長肋の密度から察するとマシジミがそれに当たるかもしれません。

2つ目は、シジミのシは清水の意味、ミは棲みつくの意味ということから、清らかな水辺に棲む貝ということでシジミという説があります。清水に棲む貝はセタシジミとマシジミが相当と考えられます。

3つ目は一年中(四季を通じて)とれておいしく食べられることから、始終味(いつもおいしい)または四時味(四季を通じて味わえる)、味ではなく美とかいて四時美と呼ぶ説もあります。これは3種のシジミに当てはまる適切な由来かもしれません。

『住吉の 粉濱の四時美 開けも見ず 隠りてのみや 恋いわたりなむ(作者不詳)』この歌はシジミが貝殻を開けずにいるように、私も心に秘めて想い続けていようという恋の歌です。

実際のシジミが殻を閉じるのは、生息場所が干潟状態になるか水中の酸素が無くなるなど、呼吸できなくなるときです。しかし、殻を閉じて、じっと我慢しているときに、シジミは私たちにすばらしい恵み(おいしさ)を与えてくれます。

 

次回は美味しいしじみ汁の作り方について、お話ししましょう。




ページトップへ