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しじみ先生とフードコンシャスネス的こころ
第8回 「煮干しの体の不思議〜外側と内側」

ss ごきげんよう!「こころで食べる 味わい教育」を実践しているしじみ先生こと学習院女子大学の品川明です。

 

 さて、今回は煮干しのお話のです。今回は胴体の中を紹介します。

 

しじみ先生:それでは、胴体の中にはどのようなものがあるでしょうか?

 

子ども:胴体の中には、胃と腸があります。

 

しじみ先生:他にもあるぞ。みんなで考えよう。


子ども:骨があります。肝臓があると思います。


しじみ先生:それでは、解剖して観察してみましょう。 それでは、背びれの方から手で三枚おろしをしましょう。骨がついていない方とついている方に分けて、何があるか観察しよう。


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子ども:肛門近くにクルクルしていて中が白いものは腸ですか。その右側にちょっと太いものがあります。その右の頭に近い部分に黒色の大きいものがあります。骨がみえます。また、茶色くて、平たいものもあります。

 

しじみ先生:すごい、肛門の近くだから腸だね。クルクル長いことも証拠だね。すばらしい。これは腸です。中にある白いのは何でしょうか。

 

 

子ども:うんちです。
 


しじみ先生:においはどうかな。何を食べているとおもいますか。

 

子ども:くさくありません。おいしい匂いがします。プランクトンを食べていると思います。


しじみ先生:そうですね。くさくないし、プランクトンを食べていますね。顕微鏡で観察するとよくわかります。それでは、腸の右にある白っぽい内蔵はなんでしょうか?いろがそっくりだね。それをおおう黒い内蔵も発見したね。何だろう。


子ども:腸からみて、口の方にある内蔵で、ちょっと太くて、腸と同じ白なので胃と思います。黒いのは何でしょう。

 

しじみ先生:論理的ですね。よい推測です。白い部分と黒い部分をちょっと食べてごらん。味はどうかな。この大きな内蔵は人間にもあるよ。大切な内蔵だよ。

 
 参加親子は、ピンセットを使いながら、多くの内蔵の色や形の違いを発見します。もっと凄いのは、味見です。内蔵を味見すると脳もエラも胃も全く違う味わいであることを発見します。そして、その味見の味が内蔵の名前の確信になるのです。

子ども:白い部分はおいしいです。煮干しの味です。黒い部分は苦いです.苦いのは何だろう。大きい内蔵?肝臓ですか。

 

しじみ先生:すばらしい。そうです。肝臓です。胃を囲むようにありますね。それでは平たい茶色の内蔵は何だと思いますか。腸を囲む形で2つあるようです。また、お母さんや友達のものと比較しましょう。白っぽい平たいものとちょっと茶色の厚いものがあるよ。発見したかな。

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子ども:ほんとだぁ〜。茶色と白っぽい。茶色のものは厚くて、粒が詰まっている感じです。(虫眼鏡で卵の粒を発見します)


しじみ先生:すごい観察力ですね。それではどうして、同じ魚なのに、内蔵の形や色が違うのでしょうか。不思議だね。

 

子ども:オスとメスだ。

 

しじみ先生:すばらしい。すごい。

 

子ども:茶色で厚く、ぽつぽつしているのは卵なのでメス、薄くて白っぽいものがオスだと思います。

 

親子はいろいろと観察し、想像と推測を繰り返しながら、自分自身の応えを導き出します。

しじみ先生:それではこの部分の違いは何でしょうか。

 

子ども:茶色の部分は血液がいっぱいある部分で、白っぽい部分は血液があまりないところだと思います。


 
fig6しじみ先生:この部分は人間でいうと何というところですか。考えてみましょう。

 

子ども:身なので筋肉だと思います。

 

しじみ先生:よろしいですね。その通りです。それでは、皆さん、上手に赤い部分と肌色の部分を分けて、食べてみましょう。どっちが好きですか。また、それぞれの筋肉に名前をつけるとしたら、どのような名前を付けますか。

 

子ども:どちらも美味しいです。肌色の方は味がこいです。(いろいろな応えが飛び交います。)名前は、赤肉と白肉、血肉と多い肉、まずい肉とうまい肉(これもいろいろなアイディアに富んだ名前が浮かびます。)

 

しじみ先生:すばらしいね。みんないい発想です。近い名前がいっぱいだよ。これは赤い方は血がいっぱい入っているから血合肉といい、肌色の部分は普通の肉なので普通肉といいますよ。

 親子は煮干しの解剖を通じて、多くの臓器が人間と同じように存在し、また、人間と異なる部位があることを発見します。また、日本の伝統水産食品の傑作の一つとして、日本の食文化を支えるすばらしい命を感じる食であることに気づくのです。
 

 親子はその後、煮干しを使った味噌汁と炊き込みご飯を作り、おかわりの連発でした。子ども達は自分で作ったごはんと煮干しの命や恵みに感謝し、お腹とこころを満たしたようです。

 




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