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「江口泰広名誉教授の戦“楽”的マーケティング発想」 8
~気楽にビジネス・チャンスをつかむ法~

eguchi02<影響力、その4つの要素>
 このところ安倍首相とトランプ大統領の2泊3日の会合に関していろいろなコメントや議論がなされています。
 外交は国益に大きな影響を与える領域であるため、ご両人の“駆け引き”はニュースメディアの格好の材料として扱われています。テレビのバラエティ番組でも、お茶の間の話題として“楽しく”扱われています。
 筆者は政治や外交は専門ではないので素人のコメントは控えたいと思いますが、今回のご両者の会合はつまるところ、お互いにどのような影響を与えるかあるいは影響を受けるかという影響の力学というテーマになります。
 ビジネスでも影響の力学は多面的に研究されていますが、ここでは影響力の要素を4点ご紹介したいと思います。
 

 その第一は返報性(reciprocation)です。これはごく単純にいえば、受けた恩は返したくなるというものです。
 皆さんはスーパーなどで試食をされたことがありますか。あるいは化粧品など無料のカウンセリングを受けたことがありますか。
 無料で試食をさせてもらったりあるいはカウンセリングをさせてもらえば、黙って「ハイ、さようなら」と帰っていきにくいですよね。(特に筆者のような気の弱いオジサン(?)にとってはなおさらです。)
 これはまさに無料というサービスを通じて、強力な影響力を与えていることになります。
 

 第二は希少性(scarcity)です。ご家族1回2個までご注文頂けますなどの数量限定、今から30分以内にご注文頂ければなどの限定的時間、地域や対象者限定(会員のみ等)などがこの事例になります。
 

 第三は権威(authority)です。これは会社の経営者や政治家、医者、弁護士等の肩書や経験・専門性をもつ者に人は信頼をおくというものです。単なるスーパーの店員よりも、食の知識・経験をもつ栄養士やソムリエなどの専門家としてのタイトルをもっている人の方が、より強い影響力を与えることができます。(教授はこの範疇に入るのでしょうかね?) その意味では読者の顧客やターゲットにとって信頼できる権威とは何かを考えて、営業活動や提案活動をされることをお勧め致します。

 第四は好意(liking)です。これは好きな人に同調したくなる気持ちを活用するというものです。好意をもつ友人からの勧め、あるいはいつも良くしてくれる店員の勧めでついつい買ってしまう、というのがこの事例です。(“気の弱い”筆者はよくこれがあり、家人から叱責を受けます。“文章に迫力がある”(?)のはこのためです。)

 


 ところで、自分が相手に好意を抱く、あるいは相手が自分に好意を頂いてくれる要件には、どのようなものがあるでしょうか。これには主に3つあります。


 その一つは、自分に似ている、と思う場合です。タイプや考え方あるいは行動などが自分とは異なる人には違和感をもつものですが、同じような考え方や行動をするタイプだと好意をもち、心を開いてしまうものです。


 第2は、自分を褒めてくれる、です。自分を褒めてくれる人は嬉しいし、有り難いので好感度や好意度は高くなります。

 第3は、同じゴールを目指す、です。同じゴールを目指す人は仲間であるということで、好意をもつ要件の一つになります。

 好意は人間関係やコミュニケーションの質を高めるための基本要件ということで、“共感プラットフォーム”というちょっとカッコいい表現を使うこともあります。
いずれにせよ、好意は“強力な影響力の源泉である”を確り心に留めておくことをお勧め致します。
 




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