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「江口泰広名誉教授の戦“楽”的マーケティング発想」 ④
~気楽にビジネス・チャンスをつかむ法~

<5つのライバル‐その③>


eguchi02 やっと第3のライバルにきました。今回でライバルの話を終えましょう。
第3のライバルとはなんでしょうか? それはMyself=わが社自身、己自身です。

近くて、一番わかっているようでわからない、また一番御しがたいライバルがMyself
です。それは「わかっちゃいるけどやめられない」という言葉に端的に表れています。
それほど御しがたいのがMyselfです。

 しかしこの御しがたいMyselfをコントロールできる視点と方法があります。それはリエンジニアリングという考え方です。
企業も人も自分自身のためにする行動には甘さがあり、「わかっちゃいるけどやめられない」状況を続けることがありますが、売上高と利益と成長をもたらしてくれる顧客のためであれば何とか行動するものです。

丁度それは愛しい恋人のために自分を変えることと似ているかもしれません。太り気味であれば見栄えの良いスリムな体になるために、ジムに通ったり食事療法をしたりといった努力をするものです。それを企業に例えるならば、顧客満足のために無駄を省きコスト削減する行動になります。

リエンジニアリングは顧客の視点で自社のすべての行動プロセスを見直そうという戦略活動です。その基本的キーワードは白紙からの発想、一気呵成に、全社をあげて、高度なITを活用して、です。

これをもっと簡単に言えば、「それはお客様のためになりますか?」という視点で、顧客への対応はもとより、社内の全ての行動を徹底的に見直すことです。その意味でリエンジニアリングはBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)とも呼ばれます。
リエンジニアリングはMyselfの体質(企業文化)再構築のためには極めて有効な手法
です。

さて第4のライバルは競合他社です。そして第5のライバルは同業他社です。 
自動車や鉄鋼業界などのように大きな設備や高度な技術の必要のない参入障壁の低い
業界では、他業種・他業界から参入してくる企業が沢山います。これが競合他社です。
食の業界でファッション産業がレストラン事業に参入するなどの事例がそれです。

 第5の同業他社は目に見えるライバルなので解説する必要はないでしょう。
 しかしライバルには“見えないライバル”がいくつもあります。どんなライバルでしょうか?
 一つだけご紹介します。その一つは“スマイル”です。
「エ~! スマイルがライバルなの?! マジ~!」と読者諸氏が怪訝そうな顔をする様子がよくわかります。

 いつの間にか、スマイルのスタンダード(標準)はディズニー・スマイルになってしまいました。キャストといわれる接客担当者(みなパートです)が発信する時給950円のあのスマイルがスタンダードなのです。時給950円を優にこえる読者諸氏のスマイルは、あのスマイルの何倍も素敵でかつ魅力的なスマイルでないと負けです。
 読者諸氏のスマイルはどんなスマイルでしょうか?!

 ライバルに関してごく簡単に3回にわたってお話をしてきましたが、ライバルという敵と戦うためにお話をしたのではありません。
ライバルを味方にするためにお話ししたのです。

なぜなら、戦略は戦わないためにどうすればよいかを考えることです。いつの時代も
成功者や時代の覇者は、必ずライバルを味方にしています。ライバルを味方にするために、ライバルを確りと認識する必要があるのです。

次回以降は食にかかわりのあるマーケティング戦略の話をしていきます。




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