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「江口泰広名誉教授の戦“楽”的マーケティング発想」 12
~気楽にビジネス・チャンスをつかむ法~

<ディスカウント販売>

 一般的にeguchi02、市場での類似化が進むと競争が激しくなります。

 競争を回避するためには特徴のある製品やサービスで脱類似化(差別化)作戦をとりたいものですが、簡単に新奇性が高くかつ特徴のある製品やサービスを出すことはなかなかできないものです。

 そこで少なからぬ企業/店は顧客サービスという名のもとに、特売や販促というディスカウントあるいは低価格戦略を実施します。

 これは一見即効性があり、一時的な集客効果には有効に見えます。

 しかしディスカウントされた製品の期間限定・数量限定の特売は、一時的集客効果はあるものの、企業/店が期待する関連購買やその後の顧客獲得にはあまり効果がないことがいろいろな研究成果として出ています。

 なぜなら、異なった顧客は異なった価値を購入するからです。

 つまり、特売に飛んでくる顧客は商品よりも“価格を購入”する人で、他の企業/店で特売があればすぐにそちらに飛んで行ってしまうからです。

 それだけではありません。ディスカウント販売をするともっと大変なことがあります。

 ごく単純化した内容でお話します。

 例えば、60円で仕入れた商品を100円で売れば40円の利益が出ます。これを1個当たりの限界利益といいます。

 反対に60円で仕入れた商品を100円ではなく80円にディスカウントして販売すると、1個当たりの利益は40円から20円に減ります。

 よく街で見かけられる「20%オフ」セールで、以前と同じ利益を出そうとすると、どうしたらよいでしょうか?

 そうです。2倍の数量を売る必要があります。つまり、「20%オフ」セールでは2倍の販売ができないとトントンにならないのです。

 これは大変なことです。

  ではこの状況を回避するためにはどうしたらよいでしょうか。

 その一つは、「10個購入につき1個無料」という作戦が有効です。(もちろん5個購入につき1個無料でも結構です。)

 これは10個分に関しては通常通り1個当りの限界利益が確保でき、無料でおまけする1個分の原価がかかるだけです。

 同じ顧客サービスということでディスカウントするのであれば、価格を下げてイメージを下げるより、利益確保のできる「10個購入につき1個無料」作戦をお勧めします。




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