食育に味わい教育を。食育の資格ならフードコンシャスネス研究所

 

「江口泰広名誉教授の戦“楽”的マーケティング発想」①
~気楽にビジネス・チャンスをつかむ法~

eguchi01社会で気分よくかつ楽しく生きていくためには、自分の価値を最大限に評価してもらうあるいは評価させることが大切です。

厳しいことですが、今日の貨幣経済の中にある人々にとって、時給1000円の人はそれだけの社会的価値しかないということです。講演などで2時間20万円もらえる人は、1時間10万円の社会的価値があるということです。聞いた話ですが、某国大統領の退任後の講演料は1時間300万円とのことです!

なぜこんなに評価の差があるのでしょうか?

そうです。社会的価値が違うのです。

ごく簡単に言えば、貨幣経済社会ではその人の社会的価値は収入と比例するといえるかもしれません。

もちろん貨幣とは異なった価値基準もありますが、しかしたとえ“尊い芸術作品”といえども、金銭的社会評価(1号いくら)でその価値が決まってしまいます。私たちは好むと好まざるとにかかわらず、金銭的価値から逃れられないのです。

某金融会社のコピーに「Life is Love + Money」(人生は愛+お金)とありましたが、その通りのようです。

同じ仕事や努力をするならできるだけ高く評価をしてもらいたいものです。

なぜなら、清く・貧しく・美しくではなく、清く・“豊かに”・美しくそして気楽に生きていきたいからです。

そのために有効なのがマーケティング発想です。マーケティング発想は企業戦略にも、商品戦略にもあるいは個人の戦略にも使えます。

このコラムでは企業戦略、個人戦略ともに使えるマーケティング発想を少しずつ、気楽な視点でお話していきたいと思います。だからタイトルが「戦“楽”的」、つまり戦略的でありながら楽しくマーケティング発想ができる、なのです。

自分の社会的評価を上げるために役に立つ発想を、わかりやすくまた様々な視点からお話をしていきます。

ここで一つだけ、勉強熱心な読者諸氏に注意をさせて頂きます。勉強するときは同業他社(者)から学ばないことです。なぜなら、同業者がいま何をしているか、何をして成功したか・うまくいったかを学べば学ぶほど、競争に勝つことができないからです。

なぜでしょうか?! そうです。学べば学ぶほど類似化してしまうからです。知らず知らずのうちに、思考の枠が規定(限定)されてしまうからです。ご周知のとおり、類似化した商品やサービスには競争優位性はありません。

勉強熱心な企業やビジネスパーソンは成功事例を積極的に学びます。もちろんそれはしないよりはした方が良いでしょう。しかし学べば学ぶほど、類似化のジレンマの虜(とりこ)になってしまいます。そこから革新的な新たなヒントが見つかるかというと、それはほとんどありません。

同業他社(者)事例研究から学べることはせいぜい、その企業よりも少しは効率的な方法を見つけるぐらいのことでしょう。これはよりコストを削減したりより早く作業をしたりという「ベター(Better)戦略」のヒントとはなるでしょうが、ベター戦略はすぐにまた他社(者)に真似されて、本質的な競争優位性には結びつきにくい戦略行動です。

では何をすべきでしょうか? その答えはこのコラムでおいおいお話をしていきましょう。

さてそれはともあれ、革新的な視点や発想はどこから来るのでしょうか。また新たなビジネスやビジネス・モデルのヒントはどこから来るのでしょうか。多くの場合そのヒントとなった源泉は他の領域(業界や分野)から得たものが少なくありません。(これもおいおいお話していきましょう。)

ということは、他業種、他業態、他領域の動きを勉強すること、つまり他領域に問題意識を広げておくことが新たな戦略行動を取るには不可欠だということです。これは企業でも個人の戦略行動でも同じです。

その意味で当コラムでは、<問題意識の数が解決の数>(江口泰広語録)を前提に、経済・社会・文化もちろん人々を含め、さまざまな事象をマーケティング戦略的視点で解説したいと思っております。

今までお話したことは、ひと言でいえば“どのように認識するかがいかに大切か”ということです。

そこで第1回目の今回から数回にわたって、ビジネスパーソンにとって大切な“認識力”についてお話ししましょう。

さて、いま私たちが生きているビジネス社会には沢山の特徴がありますが、その最大の特徴の一つは“競争がある”ということです。

有名幼稚園に入るためのお受験から、就職そして企業あるいは官庁という名の組織に入って最後の一人、つまり組織の頂点の社長(官庁では事務次官)になるためには、それまでの数十年にわたる同僚との競争に勝ち抜いていかねばなりません。

資本主義社会で生きていくためには、好むと好まざるとにかかわらず常に厳しい競争と向き合わなければならないのです。(もっと強く言うなら、勝ち残っていかねばならないのです。人生は“チビシ~”ですね。)

競争があるということは戦うべき競争相手、つまりライバルがいるということです。

では、読者諸氏の考えるライバルとは何でしょうか。?!

この質問に対して、通例多くのビジネスパーソンは同業他社と答えます。しかしそれはライバルの5番目に位置するライバルです。これは一番よく見えるために、最後にチェックすればよいライバルです。

では、5つのライバルがあるということは、あと4つライバルがいるということですね。

ライバルひとつとっても、その認識の仕方で戦略行動が変わってくるのです。

そうです。<認識は戦略行動の原点>(江口語録)なのです。

では他の4つのライバルとはなんでしょうか?

以下次号で逐次解説をしていきましょう。




ページトップへ